Don't carry your mischief too far. 「あ…ぅ……んんっっ。」 強弱をつけた腰の動きに、堪え切れなかった声が零れ落ちる。 小刻みに震える体と、指に触れる濡れた感触が、絶頂が近いことを告げていた。 「も……ダメ…っ。」 ネギの口から、限界を訴える言葉が零れた。その唇に、触れるだけのキスを落 とす。 「俺も限界や……ネギ……。」 「ふ…う、んんっっあ、やっ!…ぁあ……っ!」 ネギの耳元に熱っぽく囁いて、腰の動きを更に淫らにさせる。と同時に、手で 弄んでいたネギの熱にも、イかせるために更に強い刺激を与えていった。 本当に限界が近かったのだろう。程なくして、ネギは嬌声を上げ、果てた。そ れに少し遅れて、コタローもネギの中に放つ。注がれる熱に、ネギはひくりと体 を震わせて、その感触に耐えていた。 「はぁ………。」 コタローは一つ息を吐き出すと、ゆっくりと萎えた自身を抜き取った。 「ん……っ。」 抜けていく感触に、ネギは小さく声を洩らして、何かに耐えるような表情を見 せた。 「なんや。そないな声出して。もう一戦行くか?」 人の悪い笑みを浮かべたコタローに、ネギは無言でコタローの頭を叩いた。 「叩くことないやろ。」 「五月蝿い。中出ししないって約束したのに、結局中に出して……。後処理する こっちの身にもなってよ。」 気だるげに体を起こしながら、ネギはコタローを睨み付けた。 腕の中で甘い声を上げていた、先ほどまでのネギと今のネギとが同一人物だと は、思えないような変貌ぶりだ。 「生のほうが気持ちいいんやから、しゃーないやん。」 「そういう問題じゃないでしょ。約束はちゃんと守ってもらわなきゃ。今度破っ たら、もう付き合わないからね!」 きっぱりと言い切ったネギに、コタローの耳が項垂れる。当然ながら、尻尾も 項垂れてしまっている。 「しゃーない。努力するわ。そやけど、ネギかて気持ち良さげだったやんか……。」 コタローの洩らした言葉に、ネギの顔に朱が散る。 「う、五月蝿いなぁ!だからそういう問題じゃないの!とにかく、約束は守って よ!?」 照れも手伝って、幾分突き放すようにそう言うと、ネギは後処理のために浴室 へと向かった。 「手伝うたるで?」 その後を、先ほどの項垂れた様子はどこへやら、何やら嬉しそうについてくる コタローに、ネギの言葉は冷たかった。 「NO THANK YOU!ついてくんな。」 きっぱりと言い切り、剰え、コタローの鼻先でぴしゃりと浴室の扉を閉めてし まう。取り付く島もないとはこのことだ。 「なんや、つれないなぁ。さっきまであない、いい声で鳴いてたくせに。」 思わず洩らした声は、ネギの耳に届いていたようだ。 「なんか言った?!」 「なんも言うてへん!」 顔だけ出してこちらを睨んでくるネギに、コタローは慌てて首を振った。それ を不審そうな顔で見ながらも、「そ。」と素っ気無く言葉を洩らすと、すぐに浴 室に引っ込んでしまう。取り残されたコタローは、それでもそこから去ることも 出来ず、ご主人の帰りを待つ犬さながらに、その場に座り込んだ。 「遠慮せんかて、手伝うたるのに。」 と、程なくして聞こえてきた水音に、コタローは溜め息混じりの声を洩らした。 「ああ、もう、思いっきり中に出してくれちゃって…。後始末するこっちの身に も、ホント、なって欲しいよ……。」 ネギはそう溜め息混じりに呟くと、シャワーで汗を流した。それからその場に 膝立ちになると、躊躇いがちに後孔に指を添える。そうして一つ深呼吸をすると、 意を決したように添えた指をゆっくりと中へ入れていった。 「ん…………。」 思わず洩れてしまう声に羞恥しながらも、なるべく自身にとって刺激とならな いように、ゆっくりと中のものを掻き出す。内股を伝っていくものの感触にふる りと身を震わせながら、ネギは根気よくその作業を繰り返した。 注意をして作業をしていたが、それでも時折前立腺を誤って掠めてしまい、そ の度にびくりと体が震える。それと共に堪え切れない微かな喘ぎが零れ落ちた。 「ええ眺めやな。」 「…っ!?」 処理も粗方終った頃、突然背後から声がかかり、驚きに体が揺れた。その瞬間、 まだ入り込んだままだった指が前立腺を掠め、思わず声が洩れる。 「んぁ…っ。は……ぁ。」 刺激に体を震わせながら、ネギはそこから指を抜こうと腕を動かした。が、そ れを寸でで止められる。 「コタロー君!?」 驚きに振り返りかけたネギの体を、コタローは後ろからしっかりと抱き込んだ。 「まだ終ってへんのやろ?止めることないやんか。なぁ?ネギ。」 「ちょ、コタロー君、腕放して……ってか、入ってこないでよ!」 下手に動くと、未だ体内にある指が前立腺を刺激してしまいそうで、ネギは言 葉だけで拒絶の意思を表現した。しかし、コタローはその拒絶の言葉にもどこ吹 く風で、掴んだ腕を放す素振りなど全くない。それどころか、既にネギの指が入 り込んでいるそこに、指を添えて挿入しようとしてくる始末だ。 「なんなら手伝うで?そのほうが早いやろ?」 「コ、コタロー君っ!?ちょ、ヤダっやめ……ひゃぁっ!」 ネギの制止の声など聞こえない、とばかりに、コタローは添えた指をそのまま ゆっくりと挿入させた。 自分の指とコタローの指を受け入れたそこはひくひくと蠢いて、痛みどころか 快楽を呼び覚ます。思わず洩れそうになる声を、ネギは必至に噛み殺した。 「なんや、ほとんど残ってないやんか。これやったら、俺が手伝う必要、なかっ たな。なぁ、ネギ。」 確認するように中を探りながら、揶揄するように耳元に囁かれる。 「必要ない。」と言いながらも抜く素振りすら見せぬコタローに、ネギは背後 のコタローにきつい視線を向けた。 「だ…ったら、抜いて……よ……っ。」 切れ切れに、尤もな意見を述べるネギ。しかし、コタローはそれに笑みを向け ると、抜くどころか逆に空いた手を前へと回してきた。 「な、何…っちょ、ヤダ、やめ…っっ。」 首筋からゆっくりと指を滑らすコタローに、小さく体を震わせながら、ネギは 拒絶の言葉を口にした。しかし、コタローの指の動きは止まらない。いっそじれっ たいほどの緩慢さで、それでも少しずつ下へ下へと移動していく。 「や、ヤダってば…っ!コタローくん……っっ!」 いやいやをするように頭を振るネギを無視し、コタローはネギのそれをゆっく りと撫でた。途端、ひくりと反応が返ってくる。 「ん〜、そない言うたかて、ここは「イヤ」とは言うてへんで?」 後ろからの刺激で、ネギのそれは、確かに反応し始めている。 それを指摘され、ネギの頬に朱が散る。 「それに俺も……。」 言いながら押し付けられたそれは、既に十分な硬さをもっていた。 「……っっ!」 「あんなネギの姿見せられたら、こないなってまうの、しゃぁないと思わへん?」 どこか嬉しそうに囁くコタローに、ネギは無言で睨み付けた。 「そないな顔したらあかんって。相手を余計に煽るだけや。」 「何言って……っや、やめ…っ!」 コタローが苦笑して洩らした言葉に、ネギは訝しげな表情を見せた。しかしそ れも一瞬で、本格的に愛撫し始めたのに、慌てて身を捩るが、効果は全くなかっ た。 ネギの指ごと動くコタローの指が前立腺を掠める度、体は敏感に反応する。そ れと同時にネギ自身にも刺激を与えられては、逃れる術がない。せめてと、ネギ は空いた手で自分の口を塞ぎ、洩れそうになる声を必至に堪えた。 「ここやと、声が反響して楽しいんやけどな。ま、しゃーないか。」 至極残念そうに呟いたコタローに、ネギがきつい視線を向ける。けれど、快楽 に潤んだ瞳では迫力はなく、寧ろ、コタローを更に煽る興奮剤にしかならない。 「その目、ぞくぞくするわ。そんな顔見てると、なんや、無茶苦茶にしたなるな。」 「コ、コタロ……んんっ!」 思わず洩れたコタローの本音らしい言葉に、ネギの顔色が変わる。 何か言おうとしかけた瞬間、指が引き抜かれた。 それに気を緩めたネギの手を取り、バスタブの縁をそのまま掴ませた。そうし て、腰を抱える。あられもない格好に、ネギの肌が淡く染まる。 「コ、コタローくんっ!?ヤダ、放してよっっ!」 逃れようと身を捩りながら、ネギは拒絶の言葉を口にした。しかし、それをコ タローは無視した。 「さっきしたばっかやし、もうええやろ?」 言いながら、後孔に自身を押し当てる。 「ヤダって言って……っや――――……っっ!」 後半は、言葉にならなかった。 ゆっくりと、熱が押し入ってくる。 つい先ほどまで受け入れていたせいか、それはさほど抵抗なく奥まで入りこん だ。 熱に浮かされそうな感覚を、ネギはバスタブの縁を必至に掴むことで耐えてい た。 「………っは…ぁ……っ。」 溜め息にも似た声が零れ落ちる。 コタローはバスタブに必至にしがみ付いているネギの上体を起こすと、そのま ま自分の上に座らせる格好をとった。 「………………っっっ!」 自重に、更に深く受け入れることになり、ネギは慌てて口を手で塞ぎ、ついて 出そうになる嬌声を堪えた。 「ネギん中、熱くて蕩けそうや……。」 後ろから抱き締めたまま、吐息混じりに呟く。その声にすら、反応してしまう。 「ヤ…ダ……って、言った…のに……っ。」 「ん、勘弁な。ネギのあないなとこ見たら、我慢できへんかった。」 目元に口付けて、更に強く抱き締める。 少し沈んだ声でそう謝られてしまうと、怒りの感情が揺るがされてしまう。 ネギは、自分がコタローに甘いということを分かっている。今も、謝罪の言葉 一つで、「仕方ないなぁ。」と思ってしまっているのだから。自覚はあっても、 それを改めることが出来ないのは、やはり惚れた弱み、ということだろうか。 「そやけど、安心していいで?」 不意に、声の調子がワントーン上がった。それに首を傾げたネギの耳元に、コ タローはどこか誇らしげにこう告げた。 「今回は、ちゃんとゴムつけたで。これならええんやろ?」 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ!?」 『そういう問題じゃないっっ!!!』と、叫びかけた声は、コタローの腰の律 動に、言葉にならなかった。 くたりとベッドに横たわるネギの隣で、コタローはひどく満足げな顔をしてい る。 あの後、結局ベッドに連れ戻されて、もう一戦つき合わされたのだ。 疲労に、体を動かすのが億劫で微動だにしないネギを他所に、 「やっぱ、生のがええな。」 と笑ってほざいたコタローの頬に、ネギの鉄拳がHITしたのは言うまでもな い。 THE END 甘い!甘すぎるよ!ネギ君!おいたをしたらちゃんと叱らなきゃ、 増長するばかりだよ!犬が!(犬言うな;) え〜と、それはさて置き。 15歳ver.のコタネギ第2弾でございます。 タイトルは、拘りの英語(笑) 意味は、「イタズラもほどほどにしろ!」です。 コタローにとってはイタズラじゃないんでしょうけれど(苦笑) Hシーンが短め(多分;)なのは、あまり気が乗らなかったため と思われます。…多分。 とりあえず、楽しんでいただければ幸いです(^^;)