強さよりも、あこがれたもの…



	きみにできるあらゆること



	邪馬人の強さは、その笑顔にあると思う

	いつも

	どんなときも

	変わらぬ笑顔で迎えてくれる

	それは、なぜかはわからないけれど

	とても尊い強さだと思う

	「邪馬人は、強いなぁ」

	その強さに、憬れる

	誰よりも

	そばにいるから、尚更

	憬れてやまない

	「そんなことねぇよ」

	笑って、邪馬人が否定した

	子供みたいな笑顔

	俺の大好きな邪馬人の笑顔

	「蛮ならあっという間に追い越しちまうさ」

	優しい言葉

	俺の大好きな笑顔と

	俺の欲しい言葉

	邪馬人は惜しみなく、与えてくれる

	今までしらなかったもの

	怖くて手の出せなかったもの

	俺に欠けているもの

	その全てを

	俺が欲しくて

	欲しくて

	どうしようもないくらい、欲しいものを

	まるでそれが、あたりまえであるかのように与えてくれる

	俺は

	そんな邪馬人に何一つ、かえせはしないのに・・・

	「強くなりたい…邪馬人みたいに」

	なにか一つでも返せるように

	ぽつん…

	涙、ひとしずく

	あぁ

	あぁ、だめだ

	やっぱり、俺は邪馬人のようには笑えない

	いっしょにいると

	何故か涙が溢れてくるから

	笑顔でいることはできない

	「強くなりたいよ…」

	「なれるさ、蛮なら」

	優しい言葉

	「でも、俺は…邪馬人みたいに笑えないんだ」

	強さよりも、あこがれたもの…

	「笑いたくないときは、笑わなくてもいいんだぞ?」

	「え?」

	「俺だって、いっつも笑いっぱなしじゃねーしなー」

	「でも…」

	「ただ、こうして蛮といっしょにいるから、自然と笑顔になっちまうだけ」

	笑顔

	「俺が強いんだとしたら、それは蛮がいるからだ」

	「邪馬人…」

	「泣いてても、怒っていても、もちろん笑顔なら一番だけど、蛮が俺の隣にいてくれるだけ
	で、俺は幸せなんだよ」
	
	俺の大好きな邪馬人の笑顔

	「幸せって不思議だな、たったそれだけのことなのに、俺は…そのためにならどんなことで
	もできるんだ」

	俺の本当に欲しい言葉、優しい言葉

	「俺が強いんだとしたら、その強さは…全部、蛮のおかげだよ」

	惜しみなく、与えられるもの

	「蛮にもかえしてやれるといいんだけどなー、この強さの御礼…うーん、なんかねぇかな?」

	「かえしてもらってる」

	「え?」

	「もう、十分すぎるくらい…かえしてもらってる、邪馬人…」

	「そうか?」

	俺、なんかしたっけか?と邪馬人は考えだす

	しばらく考え

	考えて

	「ま、蛮がそういうんなら、いいけど」

	けっきょく、わからなかったらしい

	「なぁ、邪馬人…」

	「ん?」

	「俺、強くなるよ…ずっと、邪馬人のそばにいられるように」

	「そっか」

	きみにできるあらゆること

	その全ては

	ここから始まる

	強さも

	優しさも

	あらゆること

	全ては、こうしてそばにいることから

	つないだ手と手から生まれてくるのは優しさ

	見合わせた顔と顔からあふれるのは笑顔

	いっしょにいたいと願う、強さ

	ときには悲しいこともあるけれど

	とても尊いものだと思う

	強さよりも、憬れたもの

	きみにできるあらゆること

	それはいつだって

	「さてと、帰るか…蛮」

	差し出された手

	「うん」

	かたく握られた、手と手

	見合わせた笑顔

	二人いっしょに、かえる家路

	いつだって、ここにある













	相互リンク記念に、かみぃさまからいただきました!
	邪蛮〜〜〜っっvvvvvきゃぁ〜〜><(ジタバタ)
	・・・落ち着け私(苦笑)
	ああ、もう、幸せですよね?皆!
	やっぱかみぃさまの邪蛮、大好きです!くぅ〜v><
	こんなに素敵なSS、ありがとうございました!!(^^)