4月14日は波児さんの誕生日だとかで、「パーティをやるから来ま
		せんか?」と、夏実ちゃんとレナちゃんからお誘いが入った。
	
		 波児さんには日頃お世話になってるし、ちょうど仕事もなかったし
		(って、また最近、仕事なくて困ってるんだけど;)、もちろん参加さ
		せてもらった。

		 パーティには卑弥呼ちゃんとヘブンさん、それから士度とカヅっちゃん
		たちも来て、みんなして大いに食べ、大いに飲んで、歌ったり踊ったり。

		 楽しい時間はあっという間で、それでも9時ごろから一人二人と帰り
		始めて、そうして11時ごろ、パーティはお開きとなった。

		 俺たちもてんとう虫くんに戻ろうとしたけど、波児さんの「今日は泊
		まっていけ。」の言葉に甘えて、泊まらせてもらうことにした。

		「今日はホントにいい日だね〜v波児さんありがと〜v」

		 なんて言いながら部屋へ移動しようとしたら、波児さんが俺にだけ聞
		こえる声で囁いた。

		「シーツは汚してくれるなよ?」

		 …………それって、どういう意味でしょう?




		「今日は楽しかったね♪蛮ちゃん。」

		 布団を敷きながら話しかければ、ほんのり頬を染めた蛮ちゃんがこち
		らに視線を向ける。お酒のせいで頬が赤いんだけど……なんていうか、
		その…変な気持ちになる。

		「まぁな。久々にまともなメシにもありつけたしな。」

		「うん。お腹いっぱいで幸せ〜v」

		 久しぶりにお腹もいっぱいで、蛮ちゃんも機嫌がいいらしい。小さく
		笑みを浮かべてる。それがまた、なんとも言えずに色っぽい。

		『参ったなぁ……。』

		 目の毒だと思いながらも視線を外すことが出来ない俺に、でも蛮ちゃん
		はお構いなし。敷き終わった布団の上で、徐にシャツを脱ぎだした。

		「うわぁ!!」

		 思わず声を上げてしまった俺に、蛮ちゃんが怪訝そうな顔をする。

		「なんだよ?」

		「あ、いや、えと、なんでもないです……。」

		 慌ててぶんぶんと頭を振る。

		「おかしな奴。」

		 ちょっと挙動不審な俺を不審そうな目で見る蛮ちゃん。それでもシャ
		ツを脱ぐ手は止まらない。俺の動揺をよそにシャツを脱ぎ捨てると、今
		度はズボンに手をかけた。

		「ばばばばば蛮ちゃん!?」

		 思わず素っ頓狂な声を上げてしまった俺に、蛮ちゃんが俺に目を向け
		る。

		「だから、さっきからなんだよ?」

		「あ、あの、な、何を……;;」

		「ああ?何って、寝る準備に決まってんだろ?」

		「ね、寝る準備……?」

		「このまま寝たら皺になんだろうが。てめぇもとっとと寝ろ!」

		 蛮ちゃんは俺のことを一喝するとさっさとズボンを脱ぎ、タンクトッ
		プとパンツという、ちょっとばかり情けない格好になった。

		 あ、寝る準備ね。そりゃそうか。……でも、蛮ちゃんてば、どうして
		こう、俺の気持ちなんてお構いなしなのかな?俺の気持ち知ってるくせ
		に。

		 アルコールが入っているせいか、蛮ちゃんの白い肌はほんのり赤みを
		帯びていて、いつも以上に俺の劣情をそそる。今の蛮ちゃんにそんな気
		なんかないのは分かっているけど、でも、その無防備なところがまた、
		俺に変な気を起こさせる。

		 ……させて、くれないかな?

		 4月の1日はとっくの昔に過ぎたし、5月の1日まではまだ半分以上
		あるし、俺的にはかなり欲求が溜まっているわけで。

		 今夜の蛮ちゃんは機嫌がよさそうだし、朝まで、なんて無茶言わない
		から、そう、1回だけでもいいから、やらせてくんないかな?ダメかな?

		「………何、考えてる?」

		「うわぁ!?」

		 そんなことをぐるぐると考えていたら、突然目の前に蛮ちゃんのアッ
		プ!思わず今夜何度目かの叫び声を上げてしまった。

		「ナナナナナナニって………?;;;」

		「したいなぁとか、考えてんじゃねぇか?」

		「!!!???」

		 俺を見つめたままさらりと言われた一言に、思わず目が点になる。

		 エスパーですか!?蛮ちゃん!なんで俺の考えが分かるんですか!?

		 図星に言葉もなく、金魚みたいに口をパクパクさせているだけの俺に、
		蛮ちゃんは冷めた視線を向けている。

		 あああ;;;怒ってる!怒ってるよ!蛮ちゃん!せっかく機嫌よかっ
		たのに、これじゃ、絶対やらせてくんないよぅ(ToT)

		 思わず泣きが入ってしまった俺をよそに、蛮ちゃんの口元がゆっくり
		と笑みの形を作り出した。

		「させてやろうか?」

		 ……………………………………え?今、なんとおっしゃいました?

		「ば、蛮ちゃん?今、なんて……?」

		「させてやろうかって言ったんだよ。」

		 艶やかに笑って、蛮ちゃんはさらりとそう言った。

		「えええ!?」

		 何度目かの絶叫。
		 でも、これって仕方のないことだよね!?だって、あの蛮ちゃんが、
		「させてくれる。」って!しかも、自分から言うなんて!すぐには信じ
		らんないよ!

		「マママママジですか!?蛮ちゃん!?」

		「ああ。」

		「えええ!?なんで!?どうして!?」

		 思わずそう聞き返してしまった俺に、蛮ちゃんの笑みが消える。

		「したくねぇんなら別にいいんだぜ?」

		「したくないわけないじゃん!!!やります!やらせてください!!」

		 蛮ちゃんの無体な言葉に、叫びに近い声でそう告げる。

		 蛮ちゃんからのお誘いなんて、そんな、この先あるかないか分かんな
		いくらい貴重なもんなのに、断るわけなんかないよ!!!

		「ただし!」

		 では!とばかりに押し倒そうとした俺を、蛮ちゃんがやんわりと制す
		る。

		 こ、ここでお預けですか!?蛮ちゃん!そりゃあんまりだよぅ!(ToT)

		 待ったをかけられて思わず泣きそうになった俺に、蛮ちゃんが微笑を
		浮かべる。

		「上手く、キスできたらな。」

		「え?キス?」

		 なんだ、やらせてくれないわけじゃないんだ。

		 思わず胸を撫で下ろす。

		「そ。ほら、やってみろよ。」

		「うんv」

		 キスですね。はい、すぐにでも!

		 誘われるまま、蛮ちゃんの唇に自分の唇を重ねる。

		 えっと、上手に、だったよね?

		 さっきの蛮ちゃんの言葉を思い出して、舌を滑り込ませる。

		『上手に、上手に。』

		 蛮ちゃんがその気になってくれるように、俺は一生懸命キスをした。
		………のに。

		「ヘタクソ。」

		 離れた瞬間出たのは、その一言だった。

		「えええ!?」

		 ヘ、ヘタクソって、蛮ちゃん、そりゃあんまりだよ!……ん?てこと
		は、え!?もしかして、させてもらえない!?そ、そんなぁ(ToT)

		 蛮ちゃんのきつ〜い一言にがっくりと項垂れた俺の頬に、少しだけ熱
		をもった蛮ちゃんの手が触れた。

		「キスってのは、こうすんだよ。」

		 ――――――――――――――――――――――― え?

		 蛮ちゃんの言葉を理解するより早く、その唇が俺の唇を塞いだ。

		 ばばば蛮ちゃんが、俺に、キ、キスしてる!!??

		 一瞬硬直してしまった俺をよそに、蛮ちゃんは舌で俺の歯列をなぞり
		始めた。

		 ………あ、なんか、気持ちいい………。

		 それは、ゆっくりとした行為だった。

		 俺みたいに性急にことを進めよう、っていうんじゃなくて、なんつう
		かこう、うっとりさせるって言うの?そんな感じのキス。すごく、気持
		ちいい。

		 そっか〜、このキスと比べたら、俺のなんか確かにヘタクソだよね;

		 妙に納得しながら、蛮ちゃんの与えてくれる快楽に酔いしれる。

		「……ん…。」

		 名残惜しげに離れた唇から、どちらのともつかない吐息が零れた。

		「分かったか?」

		「うん。蛮ちゃん、キス上手いね。」

		 誰に教わったか、というのは、この際目をつぶっておこう。

		「やってみろよ。」

		「うん。」

		 言われるまま、口付ける。

		 さっき蛮ちゃんがしてくれたことを思い出しながら、口内をゆっくり
		と味わう。

		 時折洩れる吐息。

		 さっきとは全然違った反応が蛮ちゃんから返ってくるのが分かる。

		「は…ぁ………。」

		「……合格?」

		「……ま、及第点かな。」

		「やったv」

		 蛮ちゃんの笑みに、思わず拳を握る。

		 だって、これでやらせてくれるってことだよね?

		 続く快楽を想像して、既に形を変え始めた俺自身に、そっと、蛮ちゃん
		の指が触れた。

		「えあ!?な、何!?蛮ちゃん!」

		「……もう、反応してる。」

		 形を確かめるようになぞる指に、思わず体が反応する。

		「だ、だって、仕方ないじゃん!蛮ちゃんとやれるって思ったら、
		俺………;;;」

		 口篭った俺に、蛮ちゃんは小さく笑みを浮かべた。

		「このままじゃ、苦しいだろ?」

		 ぺろりと自分の唇を舐めた蛮ちゃんは、笑みを浮かべたままズボンの
		チャックに手をかけた。

		「ばばばばば蛮ちゃん!!??うわっっ!?」

		 蛮ちゃんのいつもと違う行動に、俺の反応はどうしても遅かった。気
		がつけば、その場に倒され、しかもチャックは既に全開になっている。

		「ちょっ蛮ちゃん!?何……っ!?」

		 慌てる俺をからかうように、妖艶な笑みを浮かべる蛮ちゃん。

		 俺に馬乗りになった状態で俺の息子を引きずり出すと、そのまま指で
		刺激を与えだした。

		「んっ!!ば…蛮ちゃん……っっ。」

		 悲しいかな、俺の体は正直です。

		 蛮ちゃんが与えてくれる快楽に、息子はみるみる大きくなっていきま
		す。しかも、『舐めてくんないかな?』なんて不埒なことまで考えてし
		まう始末。

		 ああ、でも、あの蛮ちゃんが俺の息子を可愛がってくれるなん
		て………v今日はなんていい日なんだろうv

		 うっとりと、蛮ちゃんの与えてくれる快楽に酔いしれる。

		 あ、でも、このまま俺だけ、ってのも、勿体無いよね?どうせなら、
		蛮ちゃんにも楽しんでもらいたいしなぁvなんでか分かんないけど、今
		夜はこんだけ積極的なんだから、お願いしたら、もしかして69してく
		れるかも……?

		 湧き上がる妄想は止まらなくて、そんなシーンがもやもやと浮かんで
		くる。

		 蛮ちゃんが俺の上に四つん這いになって、息子を舐める。俺も負けじ
		と蛮ちゃんの息子を舐めてあげて。んでもって時々後ろのほうもいじっ
		たげて………。

		 ああ、もう!!想像しただけで鼻血もんです!!

		「はう〜vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv」

		 蛮ちゃんが与えてくれる刺激と止まらない妄想で、俺の息子ははちき
		れんばかり。いつイってもおかしくない状態だ。

		 つい荒くなる息に、蛮ちゃんの呼気も少しずつ乱れてくる。

		 見ると、蛮ちゃんのも形を変えていた。

		「なぁ……気持ち……いい?」

		 普段より少しだけ上擦った声で、蛮ちゃんがそう訊いてくる。それに、
		俺はこくんと頷いた。

		 俺の返事に満足したのか、蛮ちゃんは小さく笑みを浮かべた。そうし
		て、ゆっくりと身を屈めると、ぺろりと息子の尖端を舐めた。

		「……ぅ………っっ!」

		 その刺激に、思わず達してしまう。

		 だって仕方ないよね?今にもイきそうだったところへもってきて、あ
		の蛮ちゃんが俺の息子を舐めてくれるんだもん!

		 けど、状況が状況だっただけに、吐き出したものは蛮ちゃんの顔に。

		 顔にかけられた蛮ちゃんは、呆然としている。

		「うわっ!蛮ちゃんごめん!すぐとるから!」

		 何か言われるより前に、俺は慌てて蛮ちゃんの顔についた精液を舐め
		取った。

		「ちょっおまえ、自分の舐めるなよっ!」

		 俺の行動に、蛮ちゃんは慌てて俺を押し返した。

		「だって、きれいにしないと……。」

		「拭きゃいいだろがっっ!」

		「そうだけど、でも、このほうが手っ取り早いと思って。」

		「………もういいから、自分で拭く。」

		 自分で自分のを、ってのは、蛮ちゃん的に、なんか嫌だったみたい。

		 そう言うと、蛮ちゃんは自分で顔を拭い始めた。

		「……なら、蛮ちゃんが舐めてよ。」

		「……………え?」

		 思わず洩れた言葉に、蛮ちゃんがこちらに視線を向ける。

		 「何か言ったか?」という顔をしてるから、一瞬どう答えようか迷っ
		たけれど、それでも俺は、先の言葉を繰り返した。

		「蛮ちゃんが、舐めて。俺の精液。」

		「………………っ!」

		 今度ははっきりとそう告げると、蛮ちゃんは顔を赤らめた。

		「……ぎん…じ……?」

		「舐めて欲しいんだ、蛮ちゃんに。ああ、でも、それだけじゃ勿体無い
		から、69でお互いに舐めあいっこしよ?」

		 そうだよ、妄想だけなんてつまらない。もんのすごく珍しく蛮ちゃん
		がその気なんだから、こんな時こそ普段出来ないことをいろいろしたい
		じゃん!そうだよ!まずは69でお互い気持ち良くなる!

		「な…何言って……っ。」

		「だって、蛮ちゃんだっていい加減して欲しいでしょ?だって、ほら……。」

		 言いながら、腰を引き寄せる。

		 蛮ちゃんの息子だって、既に形を変えているのは分かってる。だから、
		後ろだってきっと欲しがってるはず。確信を込めて下着の中に手を滑ら
		せて触れれば、ほら、物欲しげに反応を返してくる。

		「あ…や……っ。」

		「いや?ここは欲しがってるみたいだけど?」

		 反射的に逃げを打つ体を更に抱き寄せて、ゆっくりと指を差し入れて
		いく。1本だから、なのもあるかもしれないけど、そこはすんなりと受
		け入れてくれた。

		「………っっ……ぁ………っ。」

		 その刺激に、蛮ちゃんは体を震わせた。蛮ちゃんのそれも、更に大き
		くなっている。

		「体は正直だよね。ね、動かして欲しい?」

		 耳元に問い掛ければ、ひくりと反応しながらも、蛮ちゃんは素直に頷
		いた。しかも、俺の首に腕を回してしがみ付いてくる。		
	 




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